大海の狩人。日本が誇る伝統漁法 『一本釣り』

カツオ一本釣り漁船は現在、全国で遠洋船が22隻・近海船は43隻程あります。

船の大きさは499t、船首から船尾まで60 ~ 65mの細長い船体が特徴。
乗組員数は外国人船員を含め30名前後で、1航海は30~50日程。年間7~8航海操業します。
基本的には静岡県の焼津港で水揚げをし、遠洋カツオ船はB-1カツオを漁獲・製造し、その魚たちは刺身原料になります。
また、カツオ船には、潮流にのって世界中の海を回遊するカツオを追う探索・航行性能、漁獲したカツオを冷凍する設備、漁獲物や活餌を大量に積み込む船倉などが船内に装備されています。

一本釣り漁船は、出港後まずエサとなるイワシを積み込み漁場へ向けます。漁場の決定は漁労長次第。
長年の経験や勘もありますが、近年では漁撈機器・航海計器による科学的なデータや予測が大きな判断要素となっています。また、カツオの群れを見つけるのにも、上手い下手がありベテランの経験値が大いに発揮されます。
船がナブラに近づくとエサを撒き、それと同時に散水ポンプで海面に水を撒きます。沸き立った海面に大量のイワシがいると勘違いしたカツオの群れはイワシを捕食しようと海面近くに寄ってくるのでそこを疑似餌の付いたハネで一本一本釣り上げるのが『一本釣り』です。

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